戦国武将たちの熱い生き様がココにある


歴史と共に旅をする「戦国武将ゆかりの地」

戦国という時代

戦国という時代 私が何故、戦国という時代に焦点を当てたか、それは「戦国時代が平成の礎を築いた時代」と呼ぶに相応しいと思ったからである。
もちろん戦国時代の他にも現代に至るまで400年以上の間、様々な出来事や歴史に名を刻んだ人物は数多く存在し決して軽視することはできないのだが、平成では考えられないほど国内紛争を繰り返し血と涙にまみれた戦国時代は、日本の歴史を語るうえでは外すことのできない重要な分岐点ではないだろうか。
東京、大阪、名古屋…。都心と言われるこれらの土地は、いずれも天下を掲げた男たちが深く関わった場所である。昔から栄えていたわけではない。野原の片田舎だった江戸が日本の中心となったのは「江戸に幕府」が開かれ政務の中心となったからである。
大阪が「食い倒れの街」として観光名所となっているのは、豊臣秀吉が大坂城を拠点とし、城下町に築かれた商業基盤が原点となり全国各地の食材や商人が一斉に集まっていたからである。
これらの他にも歴史が記している足跡は数知れない。そして興味深いものばかりである。そして、戦国時代と平成の日本を繋げている場所が「戦国武将ゆかりの地」である。

尾張三英傑を辿る旅

尾張三英傑を辿る旅 尾張国、つまりは愛知県。
群雄割拠の戦国時代、天下取りに名を馳せた三英雄が出生した聖地である。
織田信長であれば現在の名古屋城に跡地が残されている那古野城にて生まれ、後に徳川家康と同盟を交わした清洲城など寺や城の随所に史跡が点在している。
天下統一を成し遂げた豊臣秀吉は現在の名古屋市中村区に百姓の子として生まれ、徳川将軍の礎を築いた徳川家康は愛知県岡崎市で誕生している。
これら愛知で生まれた武将三人を総称して、「尾張三英雄」と呼んでいる。
愛知、岐阜、滋賀、大阪、京都、静岡などは特にゆかりが深く天下取りへのプロローグとして度々登場するゆかりの地である。

越後の虎、甲斐の虎

越後の虎、甲斐の虎 乱世の世を怒涛の如く駆け抜けて、生涯を合戦に費やした2人の男がいた。
長野県に位置する川中島で5度に渡り決戦を繰り広げ、1561年に死闘を極めた「川中島の戦い」は後世に至るまで語り継がれている特に有名な史実ではないだろうか。
現在の新潟県上越市で生まれ越後を愛した上杉謙信は、旗に掲げた「毘」の文字が印象的で越後の虎とまで恐れられていた知将である。山梨に生まれた武田信玄は、謙信を生涯のライバルとして仰ぎ事あるごとに衝突を繰り返した。また、戦以外にも「治水工事」や「棒道」などは信玄の遺徳として今もなお語り継がれている。
川中島を始めとして、両英雄の故郷や史跡を巡りながら歴史に想いを馳せてみたい。

関ヶ原の戦い

関ヶ原の戦い 岐阜県南西端に位置する「関ヶ原」。400年以上前、この地で豊臣家2大巨頭による大激戦が繰り広げられた。政権争いにより2つに別れた柱は、五奉行の頭的存在であった徳川家康と五代老の石田三成を東と西に分裂し幕が上がった。
関ヶ原に集結した軍勢は15万人以上にも及び、南は鹿児島から島津義弘が参陣し、亡き父の跡を継いだ長宗我部家や毛利家の2代目たちも歴史に名を刻んだ。また、東と西の派閥争いに巻き込まれた武将や有力大名も全国各地で激戦を強いられた。
長野県上田では真田幸村が徳川勢に奮闘し、東北では東に加勢する伊達政宗と、西に味方する上杉景勝が決死の攻防戦を繰り広げていた。また、上杉家に代々仕えた直江兼続も伊達軍を相手に奮闘した。
今回は、数多くの武将から数名をピックアップして、史跡や名所に合わせて戦国時代を駆け抜けた熱い男たちの生き様を辿ってみる。

日本の遺跡「名城」

日本の遺跡「名城」 何気なく訪れた観光地。そこに「お城」があったとして、あなたは何を想うだろう。
日本には城跡や現存している城を合わせると2万、いや、それ以上の城が点在している。
驚くことに400年以上も状態を維持し続けている城もあり、世界遺産や国宝に指定されている建造物も数多く存在する。
また、それぞれの城には歴史があり現代に至るまでの日本の有様を、静かに見守ってきた生き証人でもある。
国宝に指定されている松本、彦根、姫路、犬山の天守閣は歴史が遺した大切な足跡である。その他にも日本三大名城や、難攻不落の城などと称される貴重な文化財や建造物も多数存在している。
北は青森、南は四国まで16の名城にスポットを当ててご案内させていただきたい。400年前の日本と現代を繋ぐタイムトンネルの扉が、日本のどこかで今日もあなたを待っている。

もっと気軽に歴史と触れ合う

もっと気軽に歴史と触れ合う どうしても堅苦しいイメージが先行しがちな史実。歴史と言えば年号や人物名、はたまた地名や出来事の名称などややこしい内容が頭を混乱させてしまうだろう。
しかし、そういったことは後回しにして興味のあるものから取り組んでいけば、自然と楽しく歴史に触れ合える場合もある。その代表的な例が「大河ドラマ」や「アニメ」、「マンガ」などである。
最近では若い年齢層を中心に、戦国ブームの火付け役となった「戦国BASARA」のキャラクターをイメージしてコスプレしたり、観光地巡りなどを楽しむ人が増えてきた。
要は「難しいことは後回しにして、まずは触れてみる」ということが何よりも大切なことではないだろうか。
今まで歴史や戦国武将に興味の無かった方も、これを機に何かしらの興味を持って頂ければ実に幸いである。せっかく日本という国に生まれたのであれば、一度その手で触れてみるのも悪くない。